2022.07.04
共有名義の不動産を勝手に売却されることがある?売却された際の対処法を解説します!
共有名義の不動産を売却して売却価格を山分けする場合、共有者全員の同意が必要になります。
しかし、共有持分のみを売却する場合、他の共有者の同意なく売却できることをご存知でしょうか。
今回は、共有持分が勝手に売却されるケースや、売却された際の対処法について解説します。
□原因は不動産を活用できないこと?売却されるケースを解説します!
共有持分のみを勝手に売却される場合、考えられるケースは主に2つです。
1つ目は、アパートやマンションを相続したケースです。
マンションやアパートでも共有持分として相続することは可能ですが、おすすめはできません。
このケースの場合、共有者のうち1人が不動産を管理することになります。
管理者から共有者へと配当が支払われるため、共有持分に相当する配当が支払われない可能性があるでしょう。
この場合、自身の持分が生んだ利益を他人に奪われている状態ですので、自分の共有持分のみを売却する方がいます。
2つ目は、固定資産税や都市計画税などの税金を避けるために土地を売却するケースです。
特に田舎でよくあるケースだと言えるでしょう。
土地を相続した場合、土地を持っているだけでは活用できず、毎年税金がかかってしまいます。
土地を活用するためには、アパートやマンションを建てるなどの方法があります。
しかし、1つの土地を複数人で相続した場合、共有者全員の許可がなければアパートやマンションは建てられません。
建設費用のことでトラブルになる場合もあるため、共有持分の土地は活用しにくいでしょう。
そのため、自分の共有持分を売却するケースがあります。
□勝手に売却された時はどうする?売却された際の対処法を解説します!
自分以外の共有者が持分を売却してしまった場合、その取引をキャンセルすることはできません。
買い取った業者は残りの持分も買い取ろうと交渉してきますが、多くのケースでは相場より安い金額を提示されるでしょう。
もし納得できる金額であれば、そのまま売却してしまうのも1つの方法です。
1度売られた持分を買い戻す方法もありますが、相場より高い金額で交渉されるでしょう。
そのため、この方法にこだわって不利な取引を行う必要はありません。
ただし、この交渉が成立しなかった場合は、業者とは共有物分割請求を行いましょう。
この手続きでは、共有している不動産を持分に従って分割します。
この分割は話し合いによって決定しますが、この手続きが難航した場合、裁判が起きてしまうため注意が必要でしょう。
事前に共有不動産のトラブルに詳しい弁護士に相談することが大切です。
□まとめ
今回は、共有名義の不動産を勝手に売却された際の対処法について解説しました。
このように、共有名義の不動産はトラブルを起こしやすいため、相続人間で共有しないことをおすすめします。