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2023.01.16

離婚時における不動産売却でよく起きるトラブル事例について紹介します!

離婚時における不動産売却でよく起きるトラブル事例について紹介します!

離婚をきっかけに不動産を売却する場合、トラブルに発展してしまうケースがあります。
離婚は大きな決断であるからこそ、他のトラブルに悩まされたくはないものです。
そこで、今回は、離婚時における不動産売却でよく起きるトラブル事例について紹介します。
事前にどのようなトラブルが起きやすいのか把握したうえで、正しい対策をうちましょう。

□離婚後の不動産売却におけるトラブル事例について

1.元配偶者と連絡が取れない
離婚後は、環境の変化や精神的な理由で、元配偶者と連絡を取れないことがあります。
元配偶者と連絡を取れない状態が続かなくて、不動産売却を進められないケースがあります。

2.オーバーローンの残債の支払い
オーバーローンとは、住宅ローンの残債が不動産の売却代金を上回る状態を指します。
オーバーローンの残債の支払いは、夫婦間で相談する必要がありますが、その際に意見がまとまらない場合があります。

3.片方が相談せずに勝手に売却してしまう
夫婦間での相談なしで不動産を売却してしまうというトラブル事例があります。
例えば、妻名義の不動産を妻が夫に相談することなく売却してしまう場合があります。
実は、名義人が一人だけである場合は、名義人の承諾があれば売却可能であるという仕組みがあります。
ただし、売却代金は夫婦間で分与するという権利が夫婦には与えられています。
そのため、片方が勝手に売却してしまった場合は、どのように財産を分与するのかについて相談することが必要です。

4.売却に関する方法や価格で意見が合わない
不動産の売却方法には、仲介、不動産買取、任意売却の三パターンがあり、それぞれに特徴があります。
例えば、不動産買取は売れるまでのスピード感はありますが、その分相場価格より下回った価格で売られるケースが多いです。
そのように、それぞれの方法に、それぞれの長所と短所があり、どの方法をとるのかという部分で夫婦間で意見が合わないことがあります。

5.財産分与の期限までに不動産売却が間に合わない
離婚してから二年以内であれば、財産の半分を請求する権利が夫婦間に認められています。
ただ、その二年を超えてしまうと、財産分与の権利が認められないため、話合いで解決しない場合でも裁判所に申し立てできなくなります。
そのため、離婚後二年以内には、トラブルを解決しておきたいものです。

□離婚をきっかけに不動産売却をする場合はいつ売却すべき?

離婚をするということは決まっている前提で、「正式に離婚が成立する前に不動産の売却をした方が良いのか」、それとも「正式に離婚が成立してから不動産の売却をした方がいいのか」について紹介します。

離婚前に売却をする場合は、不動産が売却できるまで離婚を待てるということが大きな特徴です。
また、離婚をしてからでは、中々連絡を取りづらくなってしまう一方で、離婚前であれば比較的連絡は取りやすく、話し合いの機会も多く取れるでしょう。

一方で、離婚後に売却をする場合は、離婚の手続きと売却活動を同時進行で行う必要がないため、売却活動に専念できることが大きな特徴です。

離婚前に売却をするのか、離婚後に売却をするのかは人それぞれに合った方法を選ぶことが賢明です。
例えば、「売却のことをあまり考えずにできるだけ早めに離婚したい」と考えられている場合は、離婚後に売却を進めると良いでしょう。
それは、離婚をしてしまったら、連絡を取る回数が減ることに加えて、より良い条件で売却するために売却活動に専念できるというメリットがあるからです。

□離婚時に不動産売却をする場合の注意点について

1.財産分与の期限は二年しかない
上記でも申し上げましたが、財産分与の期限は二年しかありません。
また、その二年を超えてからは裁判所への申し立てが認められないため、トラブルにつながってしまう可能性があります。
離婚後は、中々連絡を取り合うことが難しい場合があるため、財産分与の期限を考慮しつつ、早めに話し合いを進めておくことがおすすめです。

2.保証債務の免除と離婚は関係ない
離婚が成立してからも、保証債務は免除されません。
例えば、住宅ローンの名義人が夫で、保障連帯人が妻であった場合、離婚が成立した後も、連帯保証人の債務は免除されません。
そのため、住宅ローンの返済に滞りが発生した場合は、妻が連帯保証人として返済する必要があります。
そのことを踏まえずに離婚して不動産売却をしてしまうと、思わぬ金銭トラブルにつながりかねないので、保証債務は免除されないということをしっかり把握しておきましょう。

3.財産分与の取り決めを文書で残しておく
財産分与は、離婚後の不動産売却において、大きなトラブルの要因になります。
そのため、財産分与の取り決めは、口頭で決めるのではなくて、できるだけ文書の形で残しておきましょう。

□まとめ

今回は、離婚時における不動産売却でよく起きるトラブル事例について紹介しました。
多くのトラブルがありますが、トラブルの解決のために共通して言えることは、「話し合いの機会を設けること」と「正しい知識を持っておくこと」がとても重要であるということです。
トラブルに発展しないために、不明点等がございましたら是非当社までご相談ください。

投稿者

  • 久保 元

    宅地建物取引士/管理業務主任者 新卒から建設会社にて、現場監督、注文住宅販売など建築にかかわり、宅建取得とともに不動産営業の世界へ。新築マンション販売では、入社から販売実績を重ね管理職へ昇進。営業マン指導、広告、マーケティング、デザインまで幅広い経験を経て三軒茶屋不動産を起業。地域の賃貸仲介や不動産管理、不動産売買を主たる業務として行い業績を伸ばしております。信頼ある不動産会社をめざして、お客様をサポートさせていただいております。