2024.06.28
離婚時の家とローンの取り扱い!家を売る際のローン残債はどうする?
離婚によって、愛着のある家を売却するか、それとも住み続けるか。
それは、人生における大きな決断の一つです。
離婚によって家は自分のものになったとしても、ローンが残っている場合、その返済を続けるのか、それとも家を売却して完済すべきなのか迷う方も多いでしょう。
住宅ローンは、高額な借金であり、返済を続けることで経済的な負担が大きくなる可能性があります。
一方、家を売却してしまうと、住む場所を失うことになります。
この記事では、離婚後の家の売却について、法的・経済的な側面から解説し、最適な選択を判断するための情報を提供します。
□離婚後の家の名義とローン残債の確認方法
離婚によって家の所有権とローンの状況は大きく変わります。
まずは、現在の状況を正確に把握することが重要です。
1:家の名義の確認
離婚後の家の所有権は、離婚協議や調停、裁判などで決まります。
離婚協議書や調停調書、判決書に家の所有権に関する記述があるかどうかを確認しましょう。
もし、それらに記述がない場合は、登記簿謄本を請求して、現在の名義人を確認する必要があります。
登記簿謄本は、法務局の窓口で請求できます。
オンラインでの請求も可能です。
2:ローン残債の確認
住宅ローンが残っている場合は、残債額を確認することが重要です。
ローンの残債額は、金融機関から毎年送付される「残高証明書」や、住宅ローンの契約時に受け取る「返済予定表」、金融機関の窓口などで確認できます。
ネットバンキングに登録している場合は、インターネットでも確認できる可能性があります。
ローン残債額を把握することで、家を売却した場合にローンを完済できるかどうか、あるいは住み続ける場合にどのくらいの返済が必要なのかを判断することができます。
3:ローンの契約内容の確認
住宅ローンの契約内容を確認することで、誰がローンの返済義務を負っているのか、また、ローンの返済方法や金利などの条件がわかるため、今後の返済計画を立てる上で役立ちます。
ローンの契約内容は、金融機関に問い合わせることで確認できます。
契約内容を理解した上で、今後の返済について、相手方と協議する必要があります。
□家を売る前に知っておくべきローン完済のシミュレーション
離婚後に家を売却することを検討している場合、ローンの完済についてシミュレーションを行うことが大切です。
売却によってローンを完済できるのか、あるいは追加の資金が必要になるのか、シミュレーションによって現実的な計画を立てることができます。
1:売却価格の調査
家を売却する場合、まずは、現在の市場価格を調査する必要があります。
不動産会社に査定を依頼したり、インターネットで類似物件の売買価格を調べたりすることで、おおよその売却価格を把握することができます。
ただし、査定価格はあくまでも目安であり、実際の売却価格は異なる可能性があることを理解しておきましょう。
2:ローン残債の確認と売却価格との比較
売却価格がローンの残債額よりも多い場合は、売却によってローンを完済できる可能性があります。
しかし、売却価格がローンの残債額よりも少ない場合は、売却によってローンを完済することはできません。
この場合は、残債を完済するために、追加の資金が必要になります。
3:ローン完済に必要な資金の計算
ローンの残債を完済するために必要な資金は、売却価格からローンの残債額を引いた金額になります。
この金額を、売却益、自己資金、借り換え、住み替えローンの利用などから捻出する必要があります。
4:売却による損失の考慮
売却によってローンを完済できる場合でも、売却価格が購入価格よりも低い場合は、売却による損失が発生します。
売却による損失が発生する可能性も考慮して、売却の判断を行う必要があります。
□まとめ
離婚後の家の売却は、法的、経済的な側面を総合的に判断する必要があります。
まずは、家の名義、ローンの残債額、ローンの契約内容などを確認し、現在の状況を把握することが重要です。
その上で、売却価格を調査し、ローン完済のシミュレーションを行うことで、売却による経済的な影響を具体的に把握することができます。
売却によって経済的な負担が増える可能性がある場合は、住み続けるという選択肢も検討する必要があります。
離婚後の家の売却は、人生における大きな決断の一つです。
この記事で提供した情報を参考に、慎重に検討し、あなたにとって最適な選択をしてください。