2024.07.15
相続した土地の名義変更!必要な手続きと法改正への対応
相続した土地の名義変更は、法的な手続きが必要となる重要なプロセスです。
多くの人が、その複雑さや必要な書類、手続きの期限などに戸惑うかもしれません。
本記事では、相続による土地の名義変更の手続きについて、分かりやすく解説します。
特に、2024年4月から施行される新たな法令の影響についても詳しく説明し、スムーズな手続きを進めるための具体的な方法を提示します。
□相続による土地名義変更の重要性と基本手続き
相続が発生すると、亡くなった方の財産は相続人に引き継がれます。
土地も例外ではなく、相続人が所有権を取得するためには、名義変更の手続きが必要となります。
この手続きを「相続登記」と呼びます。
*相続登記の必要性と義務化
相続登記は、土地の所有権を明確にし、相続人による権利行使を可能にする重要な手続きです。
かつては、相続登記は義務ではなく、任意で行うものでした。
しかし、2024年4月からは「所有権を取得したことを知った日から3年以内」に相続登記を申請することが義務化されます。
これは、相続登記の遅延による所有権の不明確さやトラブルを解消し、社会全体の秩序を維持するための措置です。
*相続登記を放置した場合のリスク
相続登記を放置すると、様々なリスクが考えられます。
1:さらなる相続の発生による手続きの複雑化
相続登記が完了していない状態では、相続人が亡くなった場合、さらに複雑な手続きが必要となる可能性があります。
例えば、相続人が複数いる場合、相続登記が完了していないと、遺産分割協議が難航し、相続手続きが長引く可能性があります。
2:所有権に関するトラブル発生
相続登記が完了していない土地は、所有権が明確ではなく、様々なトラブルが発生する可能性があります。
例えば、第三者から土地の権利を主張される場合や、売却や賃貸などの不動産取引がスムーズに行えない場合があります。
3:罰則の可能性
2024年4月以降は、相続登記を怠ると、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。
□相続土地の名義変更の手続きステップと必要書類
相続土地の名義変更の手続きは、いくつかのステップを踏む必要があります。
まず、相続登記に必要な書類を準備します。
1:法定相続情報一覧図の作成
法定相続情報一覧図は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、相続人全員の現在の戸籍謄本や抄本などを集めて作成します。
これは、相続人全員の氏名、続柄、住所などを明確に示す重要な書類であり、相続登記の際に必要となります。
2:遺産分割協議
相続人全員で、遺産分割協議を行い、誰がどの土地を相続するかを決めます。
相続人全員が合意した内容を遺産分割協議書に記載します。
3:法務局への申請
準備が整ったら、相続登記に必要な書類を法務局に提出します。
法務局へは、以下の書類を提出します。
・登記申請書
相続登記を行うための申請書です。
・遺産分割協議書
遺産分割協議の内容が記載された書類です。
・法定相続情報一覧図
相続人全員の氏名、続柄、住所などが記載された書類です。
・相続人全員の印鑑証明書
相続人全員の印鑑が登録されていることを証明する書類です。
・土地に関する書類
登記簿謄本、土地の権利証など、土地に関する書類が必要です。
□まとめ
相続による土地の名義変更は、2024年4月からは義務化されます。
放置すると様々なリスクが発生するため、相続が発生したら、できるだけ早く手続きを進めることが大切です。
本記事で紹介した手続きや必要書類を参考に、スムーズな相続登記を目指してください。