2023.07.30
ふるさと納税が不動産売却の税金対策になる理由とは?
「不動産を売却した時にふるさと納税を利用できるのは本当なのか」
「ふるさと納税がどれほどの節税効果があるのか」
このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。
そこで本記事では、不動産売却の税金対策としてふるさと納税がおすすめな理由を解説します。
ふるさと納税を利用する際の注意点も解説しますので、ぜひご覧ください。
□不動産売却の税金対策としてふるさと納税がおすすめな理由を解説します!
ふるさと納税が不動産売却の税金対策になるのは、不動産の売却によって納める税金が増えた分、控除上限額が上がったふるさと納税で税額負担を軽減できるからです。
これを理解していただくために、譲渡所得税とふるさと納税について解説します。
まず、不動産を売却して利益が生まれると、その利益に対して税金が生じます。
この利益のことを譲渡所得といい、それに対してかかる税金を譲渡所得税といいます。
譲渡所得は不動産の売却価格から、不動産の取得費と売却するのにかかった費用を差し引いて計算できます。
税金の負担が増えると、その分ふるさと納税によって控除できる額が大きくなります。
それによって通常の年と比較してふるさと納税によって、よりお得に返礼品がもらえるのです。
しかし、ふるさと納税についてまだよくわかっていない方は多いでしょう。
ふるさと納税とは、ご自身が応援したい自治体に対して寄付をした場合、2000円を超えた金額について所得税や住民税の負担を軽減できる制度のことです。
寄付であるものの、それぞれの自治体から返礼品がもらえ、節税もできるため寄付する側にとってはメリットしかありません。
□ふるさと納税を利用する際の注意点とは?
ふるさと納税の魅力をわかっていただけたでしょうか。
しかし、ふるさと納税を利用する際に注意していただきたいポイントが3つあります。
1.控除の上限額を把握する
ふるさと納税の特徴は、自治体への寄付額の一部が税金から控除される点です。
しかし、この控除額には上限が設定されており、これは所得や住民税の額によって変わってきます。
この制度を利用して最大限の効果を得るためには、自身の控除上限額について知っておくことが必須です。
控除上限を超えた寄付は控除の対象外になってしまいますので、必ず事前にチェックしておきましょう。
2.税金の申告を正確に行う
確定申告を行うことで初めて寄付金額の一部が税金から控除されます。
重要なのはふるさと納税の書類をしっかり保管しておくことです。
自治体から発行される寄付金受領証明書はなくさずにおいておきましょう。
なお、税法は頻繁に変化するので、最新の税制については常にチェックしておきましょう。
3.不動産売却とふるさと納税のタイミングを把握
ふるさと納税の控除は、寄付した年の所得税から適用されます。
そのため、不動産売却によって譲渡所得が発生する年に、ふるさと納税を使うことでその年の所得税を大きく軽減できるのです。
不動産売却の計画を立てているのであれば、不動産売却のタイミングと納税のタイミングを一致させることが大切です。
寄付を行った年の所得税からふるさと納税の控除が行われるので、このタイミングを間違ってしまうと想定していた節税効果が得られない可能性があります。
□3000万円特別控除とどっちがお得?
マイホームの売却の場合、発生した譲渡所得が3000万円以下であれば3000万円特別控除が受けられるのは、多くの方がご存じでしょう。
この特例を利用すると、課税対象になる所得は0となり、所得税も住民税もかかりません。
では、「ふるさと納税と住宅ローン控除の組み合わせ」と「3000万円特別控除」はどちらの方がお得なのでしょうか。
マイホームの買い替えは例外で、住宅ローンを利用する場合は3000万円特別控除との併用はできません。
住宅ローン控除は住宅ローンの年末ローン残高に対応した控除額が、10年間所得税から控除されます。
そのため、譲渡所得が数百万円と比較的少ない場合は、特別控除よりも住宅ローン控除を利用した方が負担を軽減できるはずです。
この場合、譲渡所得税が発生するため、ふるさと納税の上限額も上昇して控除額が大きくなります。
また、土地の売却や投資用マンションなど、3000万円特別控除が利用できない場合は、譲渡所得がそのまま計上されるので、ふるさと納税の上限額も大きく上がります。
どの控除制度を利用するかによってふるさと納税の節税効果も変わってきますので、事前に確認しておいてくださいね。
□まとめ
不動産売却によって大きな利益が出た場合は、譲渡所得税が高額になりますので、節税を考えてくださいね。
その際、ふるさと納税を利用すれば大きな節税効果が得られます。
なお、ふるさと納税以外の特例が利用できるケースもありますので、ご自身の状況にマッチした方法を採用するようにしましょう。