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2022.10.08

不動産売却における譲渡費用とは?計上の重要性を解説します!

不動産売却における譲渡費用とは?計上の重要性を解説します!

不動産売却時にかかる譲渡費用には、何が当てはまるのか判断が難しいものです。そのため、今回は、不動産売却の際に譲渡費用として扱われるものと、譲渡費用を計上する重要性について解説いたします。

 

□譲渡費用として計算可能な費用とは?

譲渡費用の範囲は、所得税基本通達33‐7により定められています。この通達によると、譲渡に関わる出費の中でも譲渡の際に直接必要とした費用であることが重要とされています。それに加えて、譲渡価額をあげるために必要とした費用も譲渡費用として扱われます。

ただし、取得費や維持管理費用は譲渡費用としては扱われません。譲渡費用として扱われる基準について、特に重要なものを項目別に説明します。

 

*仲介手数料、収入印紙

不動産を譲渡する際に、宅地建物取引業者に支払う報酬のことを仲介手数料といいます。仲介手数料は、宅地建物取引業法によって取引額と報酬額に応じた上限が定められています。収入印紙は、不動産譲渡の際に作成する売買契約書に貼る必要があり、金額に関しては国税庁によって定められています。譲渡費用にあたるのは、譲渡時に支払ったもののみとなります。

 

*測量費用と建物の取り壊しにかかる費用

測量費用とは、譲渡時に確定測量図を作成した場合に、土地家屋調査士等に支払った費用のことを指します。これらが、譲渡費用として扱われるのは譲渡のために測量などを行った場合です。そのため、譲渡のためでない測量や譲渡より相当前に実施された取り壊しであれば、譲渡費用として扱われないこともあるので、注意しましょう。

このほかにも、立ち退き料、広告料、違約金などが譲渡費用として認められます。また、登記費用や弁護士費用、ごみ処理費用なども譲渡費用に該当することがあるので、確認が必要でしょう。

 

□譲渡費用を計上するメリットとは?

譲渡費用を計上する最も大きなメリットは、納税額が大きく変化することです。不動産売却をすると譲渡所得が生じるのですが、税金はこの譲渡所得に応じて納めることとなります。譲渡所得は、契約時の購入または売却費である資産売却費から、資産取得費と譲渡費用を引いたものにあたります。このうち資産売却費は変えられません。

しかし、この譲渡費用と取得費には経費が含まれており、この経費をそのまま控除できます。そのため、所得を少なくし、納税額も少なくできるのです。

 

□まとめ

今回は、不動産売却の際の譲渡費用と計上の重要性について解説しました。不動産売却の際、譲渡費用として含まれるものは所得税基本通達により定められており、具体的には仲介手数料や収入印紙などが当てはまります。また、譲渡費用を計上することで納税額も変わるため、しっかりと判断、計上することが必要でしょう。

投稿者

  • 久保 元

    宅地建物取引士/管理業務主任者 新卒から建設会社にて、現場監督、注文住宅販売など建築にかかわり、宅建取得とともに不動産営業の世界へ。新築マンション販売では、入社から販売実績を重ね管理職へ昇進。営業マン指導、広告、マーケティング、デザインまで幅広い経験を経て三軒茶屋不動産を起業。地域の賃貸仲介や不動産管理、不動産売買を主たる業務として行い業績を伸ばしております。信頼ある不動産会社をめざして、お客様をサポートさせていただいております。