2023.07.23
両親から実家を相続した方へ!空き家が増える理由や危険性について解説!
ここ最近日本で問題になっているのが空き家です。
しかし、空き家が増加している原因には何があるのでしょうか。
そこで本記事では空き家が増える原因について解説します。
空き家を所有している方に向けて対処法も解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
□空き家が増える理由とは?
空き家が増加している原因は主に以下の4つです。
・人口減少による影響
・現在の経済状況による影響
・建物の老朽化や管理不足
・所有者の相続問題
*人口減少による影響
人口減少は家が余ってしまう大きな原因です。
日本の人口減少のペースは増え続けており、人口は2030年には93%、2040年には86%、2050年には78%まで減少すると予測されています。
加えて高齢化も進んでいます。
少子高齢化が進むことで、多くの相続とそれにともなって空き家が増えていくでしょう。
また、都市部への人口集中も少なからず影響を与えています。
都市部に人が集まることによって田舎の家が放置されやすくなり、実家が空き家化するという現象が見られるようになっているのです。
*現在の経済状況による影響
経済成長率の低さも空き家問題の原因の1つとなっています。
日本の経済成長率は高度経済成長期の10%前後をピークにして年々下がってきています。
2021年には前年比1.7%と、大きく低下していることがわかります。
しかしながら新築住宅の着工数は多く、空き家が増加している現在でも年間80戸から90戸ほどの住宅が建築されています。
経済成長率が低下しているのに対して着工数が減っていないのが空き家を増加させている一因です。
*建物の老朽化や管理不足
建物が老朽化すると、住まいの資産価値は大きく低下します。
それによって空き家が不動産として流通しにくくなっています。
流通しない空き家は放置される傾向があり、劣化がより進んでいきます。
都市部のような土地に資産価値があるエリアであれば売却できる見込みはありますが、地方部では更地にしても売れにくい場所があります。
*所有者の相続問題
空き家取得の大半が相続によるものです。
そのため、空き家が増加するかどうかは、管理者となる相続人の管理次第といっても過言ではありません。
しかし、相続によって需要がないエリアの実家を相続した場合、管理コストに資産価値が見合わないというケースが多いです。
そのため、買い手がなかなか見つからず、そのまま家が放置されてしまうのです。
□空き家を放置する危険性について解説します!
ここまで空き家が増加する原因について解説してきましたが、実は空き家を放置していると大きなデメリットがあります。
それは、特定空き家に指定される恐れがあることです。
政府は増加する空き家の対策として、2015年に空き家対策特別措置法という法律を施行しました。
特定空き家に指定されると、行政から修繕・撤去の指導を受けることがあります。
もしこれに従わないと、強制的に撤去する行政代執行が可能となり、それにかかった費用が請求されます。
また、特定空き家に指定されて行政から勧告を受けた時点で、固定資産税の特定措置がなくなります。
それによって固定資産税額が6倍まで跳ね上がります。
特定空き家に指定される条件には主に「倒壊の危険性が高い住宅」「衛生面で大きな悪影響があると考えられる住宅」「周囲の景観を損ねる住宅」「生活環境を著しく乱すと考えられる住宅」の4つがあります。
□空き家の対処法を解説!
では、空き家をどのように対処すれば良いのでしょうか。
おすすめの方法をいくつかご紹介します。
1.空き家バンクを活用する
これは、空き家を所有している人と空き家を利用したい人をマッチングさせるサービスのことです。
自治体が運営しており、登録料・利用料は無料です。
リフォームが必要であれば、その費用を補助している自治体も多いです。
2.空き家管理サービスの利用
低料金で空き家の管理を任せられるサービスがあります。
それはNPO空き家・空き地管理センターの「100円管理」です。
月額100円という非常にお手頃な値段で1ヶ月に一度、空き家を巡回してくれます。
3.空き家の売却
空き家を所有していても使う予定がないのであれば、いっそのこと売却してしまいましょう。
不動産の売却は不動産会社との打ち合わせなどが多く、手間がかかってしまいますが、一度売却してしまえば固定資産税がかからなくなります。
もし買い手が見つからないのであれば、先ほどご紹介した空き家バンクを利用しましょう。
□まとめ
空き家について解説しましたが、空き家が増加している原因について知っていただけたでしょうか。
空き家を放置していると、特定空き家に指定され、行政からの指導を受けたり、固定資産税が上昇したりしてしまいます。
使う予定がないのであれば売却を、買い手が見つからなければ空き家バンクの利用を検討すると良いでしょう。