2024.08.09
共有名義の不動産を相続する!片方が死亡された場合の手続きや流れを解説
共有名義の不動産を相続するとなると、手続きや流れが複雑で、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
特に、法律知識がない方にとっては、どこから手をつければいいのか悩んでしまうかもしれません。
この記事では、共有名義の不動産を相続する際に、片方が死亡した場合の手続きや流れについて、分かりやすく解説していきます。
相続手続きの基礎知識から、具体的な事例、そして注意点まで、詳しく説明しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
□共有名義の不動産で片方が死亡した場合、誰が相続する?
共有不動産の相続では、死亡した方の持分が相続財産となり、法定相続人が相続権を持つことになります。
相続権は、共有者であることによって優先的に得られるものではなく、被相続人の法定相続人が相続することになります。
1:共有者と法定相続人の違い
共有不動産の場合、多くの人は共有者と法定相続人を混同しがちです。
共有者は不動産の所有権を共有している人、法定相続人は被相続人の法律上の相続人です。
例えば、夫婦で共有している不動産があり、夫が亡くなった場合、妻は共有者であり、同時に夫の法定相続人でもあります。
そのため、妻は夫の持分を相続することができます。
2:法定相続人の順位
法定相続人は、相続順位によって相続できる財産の割合が異なります。
・第1順位:子
・第2順位:親、配偶者
・第3順位:兄弟姉妹
例えば、父親と長男が共有している不動産があり、父親が亡くなった場合、母親は配偶者として第2順位の相続人、長男は子として第1順位の相続人となります。
3:具体的な例
父親と長男が2分の1ずつ共有している不動産があり、父親が亡くなった場合、法定相続人となるのは、母親と長男です。
母親は配偶者として父親の持分の2分の1を相続し、長男は子として父親の持分の2分の1を相続します。
□共有名義の不動産の相続手続きの流れ
共有名義の不動産を相続する手続きは、通常の不動産相続とほぼ同じで、次の4つのステップで進みます。
1:相続人の確認
まず、相続人が誰なのかを確定する必要があります。
戸籍謄本などを取得し、被相続人の死亡日から遡って、相続人全員を特定します。
2:遺産分割協議
相続人全員で遺産分割協議を行い、相続財産の分け方を決定します。
遺言書がある場合は、その内容に従って遺産分割が行われます。
3:相続登記
遺産分割協議の結果に基づき、相続登記を行い、不動産の名義変更を行います。
相続登記は、不動産の所有権を相続人に移転するための重要な手続きです。
4:相続税申告
相続税の対象となる場合、相続税申告を行います。
相続税の申告期限は、相続開始日から10ヶ月以内です。
□まとめ
共有名義の不動産を相続する際には、相続手続きをスムーズに進めるために、専門家のサポートを受けることが重要です。
弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、相続手続きに関する疑問や不安を解消し、安心して手続きを進められます。
特に、相続税の申告や遺産分割協議、相続登記など、複雑な手続きに関しては、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。