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2022.10.30

損害賠償の可能性も?空き家倒壊の責任の所在について解説します!

損害賠償の可能性も?空き家倒壊の責任の所在について解説します!

空き家を所有しているが、どうすれば良いのか分からないという方は多いと思います。放置しておくと倒壊の危険がある空き家ですが、倒壊した際は誰の責任になるのでしょうか。そこで今回は、空き家が倒壊した場合の責任の所在と空き家倒壊の損害賠償の事例、そして空き家の倒壊を防ぐポイントについてご紹介します。

 

□空き家が倒壊した場合の責任の所在は誰になるのか?

結論から述べると、空き家が倒壊した場合の責任は所有者にあります。そのため、空き家を放置するということは、避けるべき行為であるといえます。空き家の管理方法としては、売却したり、解体して更地にしたり、あるいはそのまま管理したりといった方法があります。放置して知らないふりをすることだけは絶対に避けましょう。

そして、所有者には空き家の管理責任があるため、もしも、空き家が倒壊して他の人に迷惑を掛けたのならば、当然そこにも責任は発生します。具体的には、空き家が倒壊して対人または対物の事故が発生した場合に損害賠償を請求される可能性があります。

特に、対人事故の場合は甚大な被害になることが予想されます。2階部分の壁材が崩壊して、その下を歩いていた子どもに落下した場合、最悪死に至ることもあります。このように死亡事故にまで発展した場合に背負う損害賠償は、必ずしも支払いきれるとは限りません。それだけ空き家を放置するということは危険なのです。

また、空き家が倒壊するリスクが高くなってくると、行政が所有者に代わって空き家を取り壊す行政代執行が行われることがあります。上述したように、空き家を放置する危険性を考えれば当然といえます。

そして、行政代執行で注意したいのが、取り壊しの際に発生した費用は所有者に請求されるということです。もしも、費用が支払えないということになったら、税金の滞納扱いとなり、財産を差し押さえられる可能性まであります。加えて、行政代執行での取り壊しは一般よりも高くなる傾向があるので、行政代執行が行われるまでに空き家をどうするのか対策を立てるようにしましょう。

 

□空き家倒壊の損害賠償の事例

ここでは、空き家が倒壊した場合の損害賠償の事例を2つのケースに分けて紹介します。

 

ケース1.空き家が倒壊して近隣の建物へ被害が及んだ場合

この場合は、まず空き家の解体費用がかかります。解体費用は、広さや形状によって変わってきますが、基本的に木造の場合は、建坪50坪ほどで250万円前後がかかります。そして、近隣の建物への被害に対して賠償金、家財に損害を与えた賠償責任を負うことになります。損害具合によって、修繕になるのか建て替えになるのか変わってきますが、建て替えとなった場合は何千万円という損害を受けることになるので覚悟しておきましょう。

 

ケース2.空き家が倒壊して通行人に被害が及んだ場合

通行人に被害が出た場合も同じく解体費用がかかります。しかし、ケース1とは違って、人的被害が出た場合は何千万円の賠償金、不幸なことに死者が出た場合は何億円という賠償金を支払わなければならないので、最大限の注意が必要です。また、空き家の倒壊による損害賠償は、ほとんどが賠償保険の対象外であるため、賠償金の全てが自己負担になるということはしっかりと把握しておきましょう。

 

□空き家の倒壊を防ぐポイントをご紹介!

空き家の倒壊を防ぐためにはどのように管理すれば良いのかについて紹介します。

 

1.こまめに換気をする

換気せずに放置したままだと、室内の空気が滞留し、湿気が溜まることによりカビが発生します。カビが生えると、壁や床の老朽化が進み、シロアリも住みついてしまうため、こまめに室内の換気を行うことが大切です。

 

2.日頃から近隣住民にあいさつをしておく

近所に空き家があると、近隣住民は不安に思います。そのため、空き家の管理に訪れるたびにあいさつをして、しっかり管理しているということを印象づけることが重要です。このような印象をつけておくことで、何か問題が発生した場合でもトラブルにつながる可能性が低くなります。

 

3.掃除と破損箇所がないか確認する

室内には、徐々にホコリが溜まっていくので換気すると同時に掃除も行いましょう。もしも、カビが生えていたらカビ取りも行ってください。また、室内だけでなく、外の掃除も忘れず行いましょう。敷地内にゴミが捨てられていないか確認し、落ち葉が溜まっていれば処分してください。そして、掃除するだけでなく、破損箇所がないか確認することも重要です。普段から家の状態を把握しておくことで、破損箇所を早期に発見できるようになります。

 

4.水漏れがないか確認する

ゴムパッキンの劣化による水漏れがないか確認しましょう。また、使用していない水道管には古い水が溜まってしまうため、サビや悪臭が発生しやすくなります。そのため、蛇口を回して水を流し、水道管が傷むのを防ぐことが大切です。

 

□まとめ

今回は、空き家が倒壊した場合の責任の所在と空き家倒壊の損害賠償の事例、空き家の倒壊を防ぐポイントについて紹介しました。

空き家が倒壊した場合の責任は所有者にあるということを把握しておきましょう。当社では、不動産売却を行っています。空き家を売却したいとお考えの方は一度当社までご連絡ください。

投稿者

  • 久保 元

    宅地建物取引士/管理業務主任者 新卒から建設会社にて、現場監督、注文住宅販売など建築にかかわり、宅建取得とともに不動産営業の世界へ。新築マンション販売では、入社から販売実績を重ね管理職へ昇進。営業マン指導、広告、マーケティング、デザインまで幅広い経験を経て三軒茶屋不動産を起業。地域の賃貸仲介や不動産管理、不動産売買を主たる業務として行い業績を伸ばしております。信頼ある不動産会社をめざして、お客様をサポートさせていただいております。