2023.12.14
相続する遺産の分配方法とは?遺産を分配する前に確かめることがあります!
遺産を相続する際には、相続人の間で何を相続するかを決める前に、しっかりと話し合いの準備をすることがスムーズに遺産を分配する上で大切です。
今回は、相続する遺産の分配方法を解説します。
また、遺産を分配する前に注意しておきたいことも解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
□相続する遺産を分配する前にすべきこと
相続する遺産を分配する前に4つのことをしましょう。
1.遺言書の有無を確かめる
遺言書が存在する場合、その内容が遺産分配の基準です。
遺言書が見つかった場合は、遺言書を開封せず保管しておき、相続人を集めて家庭裁判所でその内容を検認するようにしましょう。
2.相続財産を把握する
遺産分配を公平に行うためには、相続財産の全てを把握することが大切です。
不動産、預貯金などのプラスの財産だけでなく、借金のようなマイナスの財産も調査する必要があります。
3.相続人の確定
遺産分配には、法的に認められた相続人全員の参加が必要です。
相続人を確定するためには、戸籍謄本などの公的な書類を用いて調査する必要があります。
4.過去の生前贈与を調査
生前贈与は、遺産分配において特別な扱いを受ける場合があります。
具体的には、婚姻の際の贈与や学資、家を買う際の金銭の贈与などは特別受益として判断され、相続分や遺留分の計算に影響を与える可能性があるのです。
この点を無視して遺産分配を進めると、後でトラブルの原因となる可能性が高くなるので注意しましょう。
□相続する遺産の4つの分配方法
遺産分割には4つの方法があり、全ての遺産はどれかの方法で分配されます。
1.現物分割
現物分割とは、遺産を物理的に分ける最もシンプルな方法です。
特に現金や預貯金については、この方法が一般的です。
しかし、建物は物理的な分割が困難であるため、他の方法を検討する必要があります。
2.代償分割
代償分割は、一部の相続人が遺産を全て取得し、その代わりに他の相続人にその分の代償を支払う方法です。
この方法は、特に高額な不動産や貴重な資産を効率よく分配する際に有用です。
3.換価分割
換価分割は、遺産を売却し、その代金を相続人で分配する方法です。
この方法は、建物のように物理的に分けられないものに適用されます。
遺産自体は手放してしまいますが、公平な分配が簡単になるのがメリットです。
4.共有分割
共有分割は、遺産を共有名義にして、相続人全員で共有する方法です。
この方法は、特に複数の相続人が同じ遺産を希望する場合に選択されることが多いです。
しかし、共有状態が続くと後で意見の対立が起きやすいため、注意してください。
□まとめ
遺産の分配方法は、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割の4つあります。
現金や預貯金などの遺産は物理的に分けられるため現物分割が適用されます。
相続する遺産を分配する前には、遺言書の有無を確かめたり、相続財産を全て把握したりするようにしてください。