お知らせ

2024.06.14

相続の際に遺言書がある場合どうする?:円滑な手続きのための実践ガイド

相続の際に遺言書がある場合どうする?:円滑な手続きのための実践ガイド

相続を円滑に進めるうえで、遺言書の存在確認とその内容の正確な把握は非常に重要です。

もし遺言書がある場合、相続人や関係者は遺言の指示に沿って適切な手続きを踏む必要があります。

この記事では、遺言書がある場合の相続手続きについて正しい情報とガイドラインを提供し、遺言に基づいた相続を滞りなく進めるための実践的なアドバイスを共有します。

□遺言書の発見と検認の流れ:相続発生時に遺言書がある場合の対応

 

相続が発生したら、まず優先的に行うべきことは遺言書の有無を調べることです。

遺言書の存在を把握している相続人は、その事実を他の相続人に伝える義務を負います。

もし遺言書を隠蔽した場合、相続欠格となり相続権を失う可能性があるため、注意が必要です。

遺言書の保管場所は、遺言の種類によって異なります。

 

1:自筆証書遺言・秘密証書遺言
被相続人が自身で保管していることが多いため、遺品を丹念にチェックする必要があります。

ただし、自筆証書遺言を法務局の保管制度に預けている場合、遺言書保管所から連絡が来ることがあります。

 

2:公正証書遺言
被相続人が正本を持ち、原本は公証役場で保管されています。

公正証書遺言の場合、検認手続きは不要です。

 

3:遺言書の検認
法務局で保管されていない自筆証書遺言と秘密証書遺言は、遺言執行前に家庭裁判所での検認が必須です。

封印された遺言書は、家庭裁判所で開封する必要があるため、勝手に開けないようにしましょう。

遺言書の発見と検認の手順を正しく踏むことで、遺言に基づいた相続手続きをスムーズに進められます。

不明な点がある場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

 

□遺言執行者の選任とその役割

 

遺言書に遺言執行者が指定されている場合、その人物が就任を承諾すれば、相続財産の移転などの手続きを全て担当します。

遺言執行者の権利義務や職務内容は民法で詳細に規定されているため、それに従って職務を遂行しなければなりません。

一方、遺言書に遺言執行者の指定がない場合、相続人全員で話し合い、適任者を選出する必要があります。

 

1:遺言執行者の選出基準
遺言の内容を十分に理解し、公正かつ円滑に遺言執行ができる人物が適しています。

相続に関する知識や経験が豊富な弁護士に依頼するのも賢明な選択肢です。

 

2:遺言執行者の役割
遺言執行者は、遺言の内容に従って遺産の分配や名義変更などの手続きを行います。

また、遺言の解釈に疑義が生じた場合は、弁護士に相談しながら適切な判断を下す必要があります。

 

3:複数の遺言書が存在する場合
複数の遺言書がある場合、原則として最新の日付の遺言書が有効となります。

遺言書の解釈が難解な場合は、専門家である弁護士に内容の確認と精査を依頼することをおすすめします。

遺言執行者の選任とその役割を正しく理解することで、遺言に基づいた相続手続きを円滑に進められます。

 

□まとめ

 

遺言書がある場合の相続手続きを滞りなく進めるには、まず遺言書の存在を確認し、必要に応じて家庭裁判所での検認を行うことが大切です。

また、遺言執行者が指定されている場合はその人物に手続きを一任し、指定がない場合は相続人全員で適任の遺言執行者を選出することが肝要です。

複数の遺言書が存在する場合は、最新の日付の遺言書に従って手続きを進めましょう。

遺言書の解釈や手続きに不明な点がある場合は、専門家である弁護士に相談するのがベストな選択です。

遺言書の内容を正確に理解し、適切な手続きを踏むことで、被相続人の最期の意思を尊重した円滑な相続が実現できるでしょう。

投稿者

  • 久保 元

    宅地建物取引士/管理業務主任者 新卒から建設会社にて、現場監督、注文住宅販売など建築にかかわり、宅建取得とともに不動産営業の世界へ。新築マンション販売では、入社から販売実績を重ね管理職へ昇進。営業マン指導、広告、マーケティング、デザインまで幅広い経験を経て三軒茶屋不動産を起業。地域の賃貸仲介や不動産管理、不動産売買を主たる業務として行い業績を伸ばしております。信頼ある不動産会社をめざして、お客様をサポートさせていただいております。